行政書士 過去問
令和7年度
問53 (基礎知識 問7)

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問題

行政書士試験 令和7年度 問53(基礎知識 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

行政書士法に関する次のア~エの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア  行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができる。
イ  行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、法定年数以内の業務の停止処分をすることができる。
ウ  行政書士法人が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は運営が著しく不当と認められるときは、総務大臣は、当該行政書士法人の解散処分をすることができる。
エ  行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときに、都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した行政書士について、日本行政書士会連合会は登録を抹消することはできない。
  • ア・イ
  • ア・ウ
  • イ・ウ
  • イ・エ
  • ウ・エ

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この過去問の解説 (2件)

01

行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができる。

 

妥当である

行政書士に対する懲戒処分には、戒告・2年以内の業務の停止・業務の禁止があり、処分の権限は、都道府県知事にあります(行政書士法14条)。

 

ここでは、同法14条1項1号にある「戒告」が該当します。


行政書士法
(行政書士に対する懲戒)
第14条 行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 2年以内の業務の停止
三 業務の禁止


----------
行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、法定年数以内の業務の停止処分をすることができる。

 

妥当である

 

行政書士に対する懲戒処分には、戒告・2年以内の業務の停止・業務の禁止があり、処分の権限は、都道府県知事にあります(行政書士法14条)。

 

ここでは、同法14条1項2号にある「2年以内の業務の停止」が該当します。


行政書士法
(行政書士に対する懲戒)
第14条 行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 2年以内の業務の停止
三 業務の禁止


----------
行政書士法人が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は運営が著しく不当と認められるときは、総務大臣は、当該行政書士法人の解散処分をすることができる。

 

妥当でない
「総務大臣は」としているところが誤りです。

 

行政書士法人に対する懲戒処分には、戒告・2年以内の業務の全部又は一部の停止・解散があり、処分の権限は、「その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事」にあります(行政書士法14条の2)

 

ここでは、同法14条の2 1項3号にある「解散」が該当します。


(行政書士法人に対する懲戒)
第14条の2 行政書士法人が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は運営が著しく不当と認められるときは、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事は、当該行政書士法人に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 2年以内の業務の全部又は一部の停止
三 解散


----------
行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときに、都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した行政書士について、日本行政書士会連合会は登録を抹消することはできない。

 

妥当でない
「登録を抹消することはできない」とありますが、正しくは「登録を抹消しなければならない」です(行政書士法7条1項1号)。


構成は以下のとおりです。
・都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した
 ←同法14条1項3号

・同法14条の規定により業務の禁止の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者は、欠格事由に該当する。
 ←同法2条の2 6号

・行政書士の登録を受けた者が、同法2条の2 6号の事由に該当しているので、日本行政書士会連合会は、その登録を抹消しなければならない。
 ←同法7条1項1号

 

結論
都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した行政書士についての登録抹消は、日本行政書士会連合会の義務として定められているため、「登録を抹消することはできない」としているのは妥当ではありません。


行政書士法
(欠格事由)
第2条の2 次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、行政書士となる資格を有しない。

二 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
三 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから3年を経過しない者
四 公務員(行政執行法人又は特定地方独立行政法人の役員又は職員を含む。)で懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者

六 第14条の規定により業務の禁止の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
七 懲戒処分により、弁護士会から除名され、公認会計士の登録の抹消の処分を受け、弁理士、税理士、司法書士若しくは土地家屋調査士の業務を禁止され、又は社会保険労務士の失格処分を受けた者で、これらの処分を受けた日から3年を経過しないもの


(登録の抹消)
第7条 日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を抹消しなければならない。
一 第2条の2第2号から第4号まで、第6号又は第7号に掲げる事由のいずれかに該当するに至つたとき。
二 その業を廃止しようとする旨の届出があつたとき。
三 死亡したとき。
四 前条第1項の規定による登録の取消しの処分を受けたとき。
2 日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を抹消することができる。
一 引き続き2年以上行政書士の業務を行わないとき。
二 心身の故障により行政書士の業務を行うことができないとき。

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02

本問は、行政書士法における懲戒処分制度の正確な理解を問う問題です。具体的には、①行政書士個人に対する懲戒処分の種類と処分権者、②行政書士法人に対する処分の権限主体、③懲戒処分と登録抹消の連動関係について、条文レベルの知識が求められます。行政書士法は条文の正確な把握が得点に直結する科目であり、本問は確実に正解したい基本事項の確認問題です。

 

選択肢アは妥当である

行政書士法第14条は、行政書士が法令や都道府県知事の処分に違反したとき、又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときの懲戒処分を規定しています。処分の種類の一つとして「戒告」が定められており(同条第1号)、処分権者は都道府県知事です。条文どおりの記述です。

 

選択肢イは妥当である

行政書士法第14条より、行政書士に対する懲戒処分は以下の3種類です。

戒告・・・将来を戒める最も軽い処分

2年以内の業務の停止・・・一定期間の業務禁止

業務の禁止・・・行政書士としての活動を永久に禁止する最も重い処分

本記述の「法定年数以内」とは条文上の「2年以内」を指しており、趣旨として正確です。処分権者が都道府県知事である点も正しく、妥当な記述です。

 

選択肢ウは妥当でない

行政書士法人に対する懲戒処分の権限を持つのは「総務大臣」ではなく「都道府県知事」です(行政書士法第14条の2第1項)。処分権者が誤っています。

 

選択肢エは妥当でない

都道府県知事から懲戒処分として「業務の禁止」を受けた場合、当該行政書士は行政書士法第7条第1項に定める登録取消事由に該当します。この場合、日本行政書士会連合会は当該行政書士の登録を取り消さなければならず(義務)、取り消したときはその登録を抹消しなければなりません。「登録を抹消することはできない」としていますが、真逆の記述です。ここで重要なのは、「できる」(裁量)ではなく「しなければならない」(義務)であるという点です。異なる機関が連動するプロセス、すなわち「都道府県知事が業務禁止処分 → 日本行政書士会連合会が登録を抹消」という流れを理解しておくことが重要です。

まとめ

学習ポイント

処分権者を正確に区別する

懲戒処分(個人・法人とも)・・・都道府県知事

登録事務(登録・登録取消し・抹消)・・・日本行政書士会連合会

制度全般の監督・・・総務大臣

 

条文をそのまま問う問題は必ず正解したいところです。

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