行政書士 過去問
令和7年度
問11 (行政法 問4)

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問題

行政書士試験 令和7年度 問11(行政法 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

行政手続法が定める弁明の機会の付与に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
  • 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、代理人を選任することができる。
  • 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、行政庁に対し、弁明を記載した書面(弁明書)を提出する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
  • 弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後、当該不利益処分に利害関係を有する者が当該弁明書の閲覧を求めた場合、行政庁は、正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
  • 弁明を記載した書面(弁明書)の提出を受けた行政庁は、当該弁明についての調書及び報告書を作成しなければならない。
  • 行政庁は、弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後に新たな事情が生じたときは、弁明書を提出した者に対しその再提出を求めなければならない。

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この過去問の解説 (2件)

01

行政手続法が定める弁明の機会の付与に関する問題です。

 

行政庁が不利益処分をする際に、不利益処分の名宛人となるべき者に対して「聴聞」または「弁明の機会の付与」のいずれかの手続きを行なう必要があります。

 

一般的に不利益処分は「営業停止3か月」など重いものが多いため聴聞が原則で、聴聞を経て不利益処分を下します。

聴聞に該当しないような軽めの処分が「弁明の機会の付与」となります。

なお、聴聞は口頭審理、弁明の機会の付与は書面審理となります。)

 

したがって、本問では軽めの処分である「弁明の機会の付与」において認められている権利が問われています。

 

行政手続法第31条(聴聞に関する手続の準用)では第15条第3項及び第16条の規定は、弁明の機会の付与について準用する。(以下、省略)と述べていますが、弁明の機会の付与について準用されているのは第15条第3項(聴聞の期日及び場所)及び第16条の規定(代理人)のみです。

選択肢1. 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、代理人を選任することができる。

行政手続法第16条には「前条第一項の通知を受けた者(同条第三項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる者を含む。以下「当事者」という。)は、代理人を選任することができる」と定められており、正解の選択肢となります。

選択肢2. 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、行政庁に対し、弁明を記載した書面(弁明書)を提出する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。

冒頭の解説より、弁明の機会の付与において認められているのは「聴聞の期日及び場所」「代理人」のみであり、当事者が不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることは認められていません

 

したがって、本選択肢は誤りの選択肢となります。

選択肢3. 弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後、当該不利益処分に利害関係を有する者が当該弁明書の閲覧を求めた場合、行政庁は、正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

冒頭の解説より、弁明の機会の付与において認められているのは「聴聞の期日及び場所」「代理人」のみであり、利害関係を有する者が当該弁明書の閲覧を求めることは認められていません

 

したがって、本選択肢は誤りの選択肢となります。

選択肢4. 弁明を記載した書面(弁明書)の提出を受けた行政庁は、当該弁明についての調書及び報告書を作成しなければならない。

冒頭の解説より、弁明の機会の付与において認められているのは「聴聞の期日及び場所」「代理人」のみであり、行政庁が弁明についての調書及び報告書を作成する必要はありません

 

したがって、本選択肢は誤りの選択肢となります。

選択肢5. 行政庁は、弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後に新たな事情が生じたときは、弁明書を提出した者に対しその再提出を求めなければならない。

冒頭の解説より、弁明の機会の付与において認められているのは「聴聞の期日及び場所」「代理人」のみであり、行政庁は弁明書が提出された後に新たな事情が生じても弁明書を提出した者に対しその再提出を求める必要はありません

 

したがって、本選択肢は誤りの選択肢となります。

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02

この問題は不利益処分の聴聞のどの規定が弁明の機会の付与に準用されているかどうかがポイントです。

選択肢1. 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、代理人を選任することができる。

弁明の機会の付与について、聴聞の規定が準用されるのは「公示送達による通知」と「代理人の選任」の2つが準用されます。

よって本肢は正解となります。

選択肢2. 不利益処分の名宛人となるべき者として弁明の機会の付与の通知を受けた者は、行政庁に対し、弁明を記載した書面(弁明書)を提出する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。

文書等の閲覧請求権は聴聞にのみ認められており、弁明の機会の付与では認められていません。

選択肢3. 弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後、当該不利益処分に利害関係を有する者が当該弁明書の閲覧を求めた場合、行政庁は、正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

文書等の閲覧請求権は聴聞にのみ認められており、弁明の機会の付与では認められていません。

選択肢4. 弁明を記載した書面(弁明書)の提出を受けた行政庁は、当該弁明についての調書及び報告書を作成しなければならない。

調書及び報告書の作成は聴聞の手続きで求められます。

弁明の機会の付与では求められていません。

選択肢5. 行政庁は、弁明を記載した書面(弁明書)が提出された後に新たな事情が生じたときは、弁明書を提出した者に対しその再提出を求めなければならない。

本肢は聴聞では規定されているが、弁明の機会の付与では規定されていません。

まとめ

本問題は聴聞と弁明の機会の付与の違いを区別出来ているかを問う、基本的な論点の問題のため正解したいところです。

弁明の機会の付与について、聴聞の規定が準用されるのは「公示送達による通知」と「代理人の選任」の2つが準用されるという知識があれば、容易に正解ができる問題です。

 

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