行政書士 過去問
令和7年度
問43_3 (多肢選択式 問11)

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問題

行政書士試験 令和7年度 問43_3(多肢選択式 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章の空欄( ウ )に当てはまる語句を、次の選択肢から選びなさい。

いわゆる在外邦人国民審査権訴訟は、現に国外に居住していて国内の市町村の区域内に住所を有していない日本国民(在外国民)が原告となり、在外国民に最高裁判所裁判官国民審査(国民審査)に係る審査権の行使が認められていないことの適否等が争われた事件である。原告は、被告・国に対し、①主位的に、次回の最高裁判所裁判官国民審査において審査権を行使することができる地位にあることの確認を求めるとともに(本件地位確認の訴え)、②予備的に、被告・国が原告に対して国外に住所を有することをもって次回の国民審査において審査権の行使をさせないことが憲法の規定に違反して違法であることの確認(本件違法確認の訴え)を求めた。
これについて、最高裁判所大法廷は、最高裁判所裁判官国民審査法(国民審査法)が在外国民に審査権の行使を全く認めていないことは、憲法に違反するとし、とりわけ、本件違法確認の訴えにつき、要旨次のような判示を行った(最大判令和4年5月25日民集76巻4号711頁)。
① 本件地位確認の訴えは、( ア )に関する確認の訴えと解され、国民審査法4条、8条の解釈に基づいて、次回の国民審査において審査権を行使することができる地位にあることの確認を求めているものと解される。しかしながら、国民審査法の規定により在外国民に審査権の行使が認められていると解することはできないから、本件地位確認の訴えに係る請求は理由がなく、( イ )である。
② 本件違法確認の訴えは、国民審査法が在外国民に審査権の行使を全く認めていないことが違憲であることを理由として、被告・国が原告に対して国外に住所を有することをもって次回の国民審査において審査権の行使をさせないことが違法であると主張し、その確認を求めるものである。このような訴えは、( ア )に関する確認の訴えと解され、当該訴えにおいて( ウ )が確定した場合、国会において、裁判所がした違憲である旨の判断が尊重されるものと解されることも踏まえると、結果的に上記の争いを解決するために( エ )な手段であると認められ、( ア )に関する確認の訴えとして適法である。上記の違憲判断を踏まえ、本件違法確認の訴えに係る請求も認容すべきものである。
  • 法令の憲法適合性
  • 処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無
  • 行政庁の公権力の行使に関する不服
  • 公法上の法律関係
  • 無効判決
  • 上告不受理決定すべきもの
  • 原審に差し戻すべきもの
  • 簡易迅速
  • 法律上の争訟に該当しないもの
  • 却下すべきもの
  • 棄却すべきもの
  • 事情判決
  • 裁判を受ける権利
  • 公正透明
  • 有効適切
  • 形成判決
  • 最終的
  • 取消判決
  • 効率的
  • 確認判決

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この過去問の解説 (2件)

01

在外邦人国民審査権訴訟の判決文からの、多肢選択式問題です。

 

空欄ウでは、「国外に住所を有することをもって次回の国民審査において審査権の行使をさせないことが違法である」ことの確認を求めています。そのため、空欄ウには何らかの種類の「判決」が入るものと推測できます。

 

選択肢にある判決には「無効判決」「事情判決」「形成判決」「取消判決」「確認判決」がありますが、文末の「訴えに係る請求も認容すべきものである」という内容から「形成判決」「確認判決」に絞り込まれます。

 

※認容判決が出る内容のため、「上告不受理決定すべきもの」「原審に差し戻すべきもの」「法律上の争訟に該当しないもの」「却下すべきもの」は該当しません。また、「棄却すべきもの」は空欄イで確定しています。

 

実際の判決文を確認すると、「確認判決」となっています。

選択肢1. 法令の憲法適合性

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢2. 処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢3. 行政庁の公権力の行使に関する不服

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢4. 公法上の法律関係

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢5. 無効判決

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢6. 上告不受理決定すべきもの

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢7. 原審に差し戻すべきもの

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢8. 簡易迅速

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢9. 法律上の争訟に該当しないもの

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢10. 却下すべきもの

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢11. 棄却すべきもの

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢12. 事情判決

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢13. 裁判を受ける権利

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢14. 公正透明

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢15. 有効適切

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢16. 形成判決

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢17. 最終的

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢18. 取消判決

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢19. 効率的

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため不適切な選択肢となります。

選択肢20. 確認判決

冒頭の解説より、空欄ウに当てはまる語句は確認判決のため正解の選択肢となります。

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02

正解は「確認判決」

本件は、海外に居住する日本国民(在外国民)が、最高裁判所裁判官の国民審査に参加できない仕組みになっていることは憲法違反であるとして、国を相手に訴えた事件です。原告は、①次回の国民審査で審査権を行使できる地位にあることの確認(地位確認の訴え)を、②予備的に、審査権を行使させないことが違法であることの確認(違法確認の訴え)を求めました。最高裁大法廷は、国民審査法が在外国民に審査権の行使を全く認めていないことは憲法15条1項、79条2項・3項に違反する(違憲)と判断しました。その上で、

地位確認の訴え:訴え自体は適法だが、現行の国民審査法の解釈上、在外国民に審査権行使は認められていないため、請求に理由がなく棄却

違法確認の訴え:確認判決が確定すれば、国会が違憲判断を尊重して法改正等を行うことが期待でき、紛争解決のための有効適切な手段であるとして適法。違憲判断を踏まえ認容 としました。

この判決は、在外邦人選挙権訴訟(最大判平成17年9月14日)の枠組みを国民審査に応用した画期的な大法廷判決であり、実際にこの判決を受けて国民審査法が改正され、在外投票が実現しています。

選択肢5. 無効判決

無効等確認訴訟における判決類型ですが、本件は確認訴訟です。

選択肢12. 事情判決

行政事件訴訟法31条に基づき、処分が違法でも公益上の理由から請求を棄却する判決です。本件とは無関係です。

選択肢16. 形成判決

法律関係を新たに形成・変更する判決です。本件は法律関係の確認を求めるものです。

選択肢18. 取消判決

取消訴訟(抗告訴訟)で出される判決です。本件は確認訴訟のため不適切です。

まとめ

学習ポイント

形式的当事者訴訟・・・法律関係を確認・形成する処分に関する訴訟で、法令により当事者の一方を被告とするもの

実質的当事者訴訟・・・公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟

却下・・・訴えが不適法(訴訟要件を欠く)

棄却・・・訴えは適法だが請求に理由がない

比較してセットで暗記しましょう。

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