行政書士 過去問
令和7年度
問40 (商法 問5)
問題文
ア 株券発行会社における株式の譲渡は、当該株式を取得した者の氏名または名称および住所を株主名簿に記載し、または記録しなければ、当該株券発行会社その他の第三者にも対抗することができない。
イ 株券発行会社が自己株式の処分により行う株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなくても、その効力を生ずる。
ウ 株券発行会社の株券には、譲渡による当該株券に係る株式の取得について当該株券発行会社の承認を要することを定款で定めたときは、その旨を記載しなければならない。
エ 株券発行会社の株主は、当該株券発行会社に対し、株券の所持を希望しない旨を申し出ることができ、当該株券は、当該株主が当該株券発行会社に提出したときに、無効となる。
オ 株券発行会社の株式に係る株券を喪失した者は、非訟事件手続法の公示催告における除権決定により、当該株券を無効とすることができる。
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問題
行政書士試験 令和7年度 問40(商法 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 株券発行会社における株式の譲渡は、当該株式を取得した者の氏名または名称および住所を株主名簿に記載し、または記録しなければ、当該株券発行会社その他の第三者にも対抗することができない。
イ 株券発行会社が自己株式の処分により行う株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなくても、その効力を生ずる。
ウ 株券発行会社の株券には、譲渡による当該株券に係る株式の取得について当該株券発行会社の承認を要することを定款で定めたときは、その旨を記載しなければならない。
エ 株券発行会社の株主は、当該株券発行会社に対し、株券の所持を希望しない旨を申し出ることができ、当該株券は、当該株主が当該株券発行会社に提出したときに、無効となる。
オ 株券発行会社の株式に係る株券を喪失した者は、非訟事件手続法の公示催告における除権決定により、当該株券を無効とすることができる。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・ウ
- ウ・エ
- エ・オ
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この過去問の解説 (2件)
01
株券に関する問題です。本問では、株券「発行」会社となっている(現在は、「不発行」が原則)ことに注意してください。
ア.株券発行会社における株式の譲渡は、当該株式を取得した者の氏名または名称および住所を株主名簿に記載し、または記録しなければ、当該株券発行会社その他の第三者にも対抗することができない。
→株券発行会社の場合、第三者への対抗要件は株券の占有(実際に株券を所持していること)のため誤りです。
イ.株券発行会社が自己株式の処分により行う株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなくても、その効力を生ずる。
→「自己株式の処分」とは、株券発行会社が自分で株券を発行することです。(売主が株券発行会社)
そのため、株券発行会社が自分で株主名簿を書き換えればよく、株券を交付する作業がなくても有効です。(正しい記述です)
※AさんからBさんへ株券を譲渡する場合、新しく株主になるBさんが株券発行会社に対して株券を発行してもらい、株主名簿を書き換えるように請求しなければ株券の効力は生じません。
ウ.株券発行会社の株券には、譲渡による当該株券に係る株式の取得について当該株券発行会社の承認を要することを定款で定めたときは、その旨を記載しなければならない。
→株主に周知させる必要があるため、正しい記述です。(株券に譲渡制限の記載がなければ、自由に譲渡できる株券だと解釈されても反論できない)
エ.株券発行会社の株主は、当該株券発行会社に対し、株券の所持を希望しない旨を申し出ることができ、当該株券は、当該株主が当該株券発行会社に提出したときに、無効となる。
→株券の所持を希望しない株主の株券が無効になるタイミングは、株券発行会社が株主名簿に「株券の所持を希望しない」ことを記載した時点となり誤りです。
オ.株券発行会社の株式に係る株券を喪失した者は、非訟事件手続法の公示催告における除権決定により、当該株券を無効とすることができる。
→喪失した株券を無効化する手段として、株券発行会社に請求して「株券喪失登録簿」という登録台帳に記録してもらう方法があります。(株券喪失登録簿への登録翌日から1年を経過した時点で、喪失した株券は無効になります)
以上から、正しいものの組合せは「イ・ウ」となります。
冒頭の解説より、正しいものの組合せはイ・ウであるため不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、正しいものの組合せはイ・ウであるため不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、正しいものの組合せはイ・ウであるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、正しいものの組合せはイ・ウであるため不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、正しいものの組合せはイ・ウであるため不適切な選択肢となります。
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02
本問は、会社法における株券発行会社の株券に関する基本的な規定を問う問題です。株式譲渡の対抗要件、自己株式処分の効力、株券の法定記載事項、株券不所持制度、株券喪失時の手続など、株券をめぐる重要論点の正誤が問われています。
ア:会社法130条2項より、株券発行会社における株式の譲渡について、株主名簿への記載・記録(名義書換)は「会社に対する」対抗要件です。一方、会社法128条1項、131条1項より、第三者に対する対抗要件は株券の占有(交付)です。「株券発行会社その他の第三者にも対抗することができない」という記載は誤りです。
イ:会社法128条1項は、「株券発行会社の株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなければ、その効力を生じない。ただし、自己株式の処分による株式の譲渡については、この限りでない。」と規定しています。つまり、自己株式の処分による株式の譲渡は、株券を交付しなくても効力が生じます。本肢はこの条文に合致しており、正しい記述です。
ウ:会社法216条は、株券の法定記載事項を定めています。同条は「株券には、次に掲げる事項及びその番号を記載し」と規定しており、3号において、譲渡による株式の取得について会社の承認を要する旨の定款の定めがあるときは、その旨を株券に記載しなければならないとされています。
エ:株券不所持制度(会社法217条)に関する記述です。同条1項より、株主が株券発行会社に対し、株券の所持を希望しない旨を申し出ることができる点は正しいです。しかし、株券が無効となるタイミングについて、同条3項より、会社は株券の提出を受けたとき、遅滞なく株主名簿に記載・記録しなければならず、同条5項は「前項の場合には、同項の株券は、無効とする」と規定しています。つまり、株券が無効となるのは「提出したとき」ではなく、「株主名簿への記載・記録がなされたとき」となります。
オ:会社法233条は「株券発行会社の株式に係る株券は、非訟事件手続法第四編の規定は、株券については適用しない」と明記しています。平成17年の会社法制定により、従来の公示催告・除権決定の制度は株券について廃止され、「株券喪失登録制度」(会社法221条以下)が設けられました。この制度では、株券喪失登録がなされた日の翌日から起算して1年を経過した日に当該株券が無効となります。
学習のポイント
1.株券発行会社
①効力発生要件=株券の交付(128条1項)
②会社への対抗要件=株主名簿の名義書換(130条2項)
③第三者への対抗要件=株券の占有(131条1項)
2.現行法では公示催告・除権決定で株券を無効にできず(233条)、株券喪失登録制度(221条以下)を適用する。
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